最後のお迎え 【罪悪感のない夫を】
やっとこさ到着。5時半よりだいぶ前。
律儀な自分に腹が立つ。そうよ。迎えになんか行かなくてもよかったのに。
それも当時考えたんだ。迎えに行かない。そうすると、約束を破る虐待妻なので【家出】しましたと、言い訳を与えてしまう。もう迎えに行かなければ、あの鈴虫は家庭には戻ってこないだろう。
それならそれでいいんじゃないですか。という自分。
でも何年後か経ってから、あの時無理してでも迎えに行っていれば、と後悔する自分。
どっちもありだ。 そして時は戻せない。 ならば、今はお迎えなんだ。
かつての鈴虫は松虫のかけがえのない人だ。このことに揺らぎは全くない。
だが、その延長線上の鈴虫は、、、、。
眠気が一気に襲ってきた。ここは、鈴虫勤務の店舗駐車場。眠ってしまっても、安全。
不倫告白から3日間、ほとんど寝れていない。 こんなに気持ちよく、安心して眠りに落ちれたのは、この先しばらくない。