夫鈴虫のやりたい放題

裏切り夫に、翻弄されています。

不倫者鈴虫の金銭感覚

さて、お会計だ。

いつもなら、鈴虫口座自動引き落としになる鈴虫のファミリーカードを松虫が出す。

しかし今日は、鈴虫にやらせた。「YGカードで払ってよ。あるんでしょ?」と鈴虫に言ってやった。

 

YGカードとは、鈴虫がこっそりと作っていたクレジットカードだ。そういえば、パートさん達がお得よと言うから作るわ、とか言っていたような記憶が。松虫も特典に釣られてカードを何枚か作ったが、全く使わないでいる。なのであまり気にしていなかった。だが、不倫告白の後、通帳をじっくり見て仰天した‼

 

【え?ええー‼】

【なんじゃ‼ この出費は⁈】

 

YGカードは2018年2月頃から、引き落としが始まっていた。使い始めたのは、2018年始め辺りなのだろう。最初は2万程度。それが徐々に3万5万と増え、8月は13万も引き落とされていた。2018年3月に次男が大学を卒業して、就職した。よし、これで家計は持ち直すぞと安心していた。しかし相変わらず、口座残高がすれす。よって、いつものように松虫口座から鈴虫口座に現金を移していた。万が一クレジット決済が滞ると、鈴虫が今後銀行ローンが組めなくなることを心配してだ。

 

薬剤師とはいえ、所詮サラリーマン。

次男は私大理系を卒業したばかり。

車は当時3台維持。さらに船舶をマリーナで係留。船舶の維持。

足りるわけありませんよ‼

だからいつも松虫口座から、鈴虫口座に注入するのが慣習化していた。松虫口座の現金の主は、父母の遺産だ。松虫自身の稼いだ金ではない。それゆえ、私を大切にしてくれる夫ではないか。だったら、これぐらいは、、。と、払い続けていた。ガンガン減り続ける通帳を見る度に、どうしても不安になる。

でも、次男がもうすぐ卒業する‼ それまでの辛抱よ‼

言い聞かせて、不安を打ち消していた。

YGカードの猛威に気付いたのが、こうなってからというのは、完全に松虫のマヌケ‼

だが、気付いたからにゃ、もう許せん‼

誰が、アンタの口座になんぞに、注入するかい‼

 

最後のお迎えの前日、鈴虫に松虫の通帳を見せた。残高15万円‼

それを見て、鈴虫は「節約しなくちゃな。」だとよ。

【はあ⁈ 誰がここまで使ったんじゃい‼】

 

鈴虫は、桁外れの浪費家だ。

自営時代、車は経費で落とせることもあってか、チューニングにも金をかけてのやりたい放題。

船は経費には出来ないものの、現金をどこからか用意していた。ローンじゃないならいいかと、松虫は何も言わなかった。

しかし、この鈴虫の二大趣味、二大浪費。これが後に、が息子達の将来に光を射すのだから、皮肉なもんだ。

 

 

 

 

最後のお迎え 【買物は写経気分】

きれいな新店舗。

以前ブログで、女郎蜘蛛勤務の近隣店舗に行った時のことを書いた。あの時は、次男団子虫、鈴虫の母と鈴虫の4名で買物。パートさん達が次々と話しかけて下さり、松虫は政治家の妻かいなと思えたほどだ。詳しくは【女郎蜘蛛の社会的な面】で。

 

声をかけられても、何事もないように応対しなくては! あの時と同じ。私は女優!

気合を入れて、カートを押す。牛乳、卵、食パン等々、入れて行く。生活に密着する品々を考えて選ぶ、この行為。不思議なことに、心のざわつきが静まっていく。きっと血圧は正常値に向かって進路を変えはず。まるで写経のようだ。コツコツと丁寧に生活行動をする。これって、大切なことね。何気ない買物、日常に感謝した。

 

すると、鈴虫が慌てて駆け寄って来た。青ざめた顔で、

「居ないから、どこに行ったかさがしたよ。」と。

 

何だ何だ?何慌てている?

鈴虫は松虫が【ゲリラライブ】打ち上げていると思ったようだ。

松虫は以前、長男船虫が小学校3年生の時、授業参観でもない日に朝から教室に入り、授業ジャクをした。いじめ容認の担任に言ったところで何も変わらん。なら、まだ頭の柔らかい子供達本人に直接伝えた方が望みがある。傍観者と自覚のない子供達にも伝えられて効率的だと、決行した。あの当時、無心で夢中だったから気付かなかったが、【子を守る】そのためになるならと、迷いや躊躇はなかった。なかったから、やっちまった。

 

そして、今、再び気付いた。

慌てて血相を変えている鈴虫を見て、当時の松虫が思ったのは、

「何だい!今頃になってようやく慌てて。随分待たしやがってよ!」

てな具合で、【ゲリラライブ】⁈ え?ここでですか? 何で、私が?

全く頭に浮かばなかった。

 

そりゃそうだ。ここの店舗に居る誰に何を伝える必要があるんだい。

私を錯乱者と思っていやがったな。ふざけるな‼

錯乱者は、お前じゃないか‼ 鈴虫よ。

そうだろが、職場W不倫の罪悪感なしの鈴虫さんよ。

大胆なくせに、世間にバレるのは、恐れるのですね。

 

だったら、【最初から不倫なんか、するんじゃねよ‼】

 

写経気分に浸れたここでの買物が、台無しじゃんか。

ほれ、血圧急上昇。 計らんでもわかるわ。

 

 

 

 

最後のお迎え 【新店舗買物見学会】

久方ぶりの心地良い眠りは、またしても鈴虫の妨害にあった。

白衣姿の鈴虫が、運転席の窓を叩いている。

   「もう少しかかるから、待っていて。 随分、早く来たんだね。」

 

松虫には、心配かけたな。疲れて寝ているんだ。不安で寝れなかったろうに。。わざわざ迎えに来てくれて、申し訳ない。まだもう少しかかるから、寝かしておいてあげよう。等々、、、、。    

【お前は、思わんのかーい⁈⁈】

 

ふと時計を見た。5時20分ぐらい。

おい‼ 5分も寝れていないぞ‼ わざわざ起こすなよ‼ いじめか⁈ 

だから、やりたい放題なんだよ。

 

ムカムカしながら、車内で待った。約束の5時半が過ぎても、鈴虫は出て来ない。

40分、50分、、、。

【いつまで待たすんじゃあー‼】

【だったら、寝ていたかったぞ‼】

【せっかくの快眠を、邪魔しやがって‼】

W不倫のくせに、もう許せん‼】

 

松虫は、車から降りた。怒りと共に。

ここは、女郎蜘蛛と出会う前の勤務店舗の駐車場。道路拡張工事で立ち退かされ、一年後に新店舗が完成した。この時まで、松虫は行ったことがなかった。

「ならば、見学ついでに買物でもしみるか? 時間つぶしに。」

血圧低下、血圧安定を図ろうと新店舗入り口に向かった。

最後のお迎え 【罪悪感のない夫を】

やっとこさ到着。5時半よりだいぶ前。

律儀な自分に腹が立つ。そうよ。迎えになんか行かなくてもよかったのに。

それも当時考えたんだ。迎えに行かない。そうすると、約束を破る虐待妻なので【家出】しましたと、言い訳を与えてしまう。もう迎えに行かなければ、あの鈴虫は家庭には戻ってこないだろう。

それならそれでいいんじゃないですか。という自分。

でも何年後か経ってから、あの時無理してでも迎えに行っていれば、と後悔する自分。

どっちもありだ。 そして時は戻せない。 ならば、今はお迎えなんだ。

かつての鈴虫は松虫のかけがえのない人だ。このことに揺らぎは全くない。

だが、その延長線上の鈴虫は、、、、。

 

眠気が一気に襲ってきた。ここは、鈴虫勤務の店舗駐車場。眠ってしまっても、安全。

不倫告白から3日間、ほとんど寝れていない。 こんなに気持ちよく、安心して眠りに落ちれたのは、この先しばらくない。

最後のお迎え 【女子アナごっこ】

睡眠不足で、つまんない道を、罪悪感のない不倫夫を迎えに運転する。

       ああ、馬鹿らしい。

松虫の血圧は、相当高くなっているはずだ。数値を見てしまったら、もう何も対処する気にも、対策を考える気も失せることだろう。だから、あえて計らなかった。

今は、家族最大の危機‼

危機を回避せねば。私が‼

空襲から家族を守り、逃げるよりましよ。

などと母から聞いた昔話を思い出し、自分を落ち着かせた。 鈴虫のこの状況も、この悲劇も、のちには笑い話になるんだよ。きっとそう。そうなんだと自分に言い聞かせ、心を落ち着かせ、運転していたんだ。

 

それから車内で、こんな独り遊びを始めた。

    【ご町内の皆様、不倫暴風波浪警報にご注意ください。】

    【今週よりこの地区で、既婚男女による不倫事件が発生しております。】

    【危ない橋には、絶対に近づかないでください。】

    【肉欲の水位が上昇し、大変危険です。】

    【不埒な既婚男女には、充分に警戒をし、備えて下さい。】

等々のセリフを、女子アナ気取りでしゃべり続けた。

悲劇を喜劇にできる気がした。今後の松虫、鈴虫も。

 

         なんて、マジ思ったね。この時はさ。

 

あまりにも、この女子アナごっこが松虫には楽しくて、後に長男船虫に話した。

たら、ピクリとも笑わない。 え?面白くないの?

後に離婚経験者の友人に話すと、松虫にとって鈴虫は所詮他人。だから手放しで笑える。 しかし、息子さんにとっては、親。肉親のことは、笑って済ませないものよ。

 

なるほど。自分の心の維持しか考えていませんでしたと、反省反省。

しかし、渋滞するつまらない道だこと。鈴虫が勤務する店は。

ネタが尽きるほど女子アナごっこしても、まだ到着しない。

    

最後のお迎え 【2018年9月23日(土)夕刻】

何時に迎えに行けばいいの? と聞けば、なんと

      「5時半かな。」

はあ⁈ アンタ、いつも11時半頃帰るやんけ⁈

どういうことよ。 店の移動で残業やら、新装開店で残業やらは、嘘かい‼

 

この時間帯は、またしても渋滞タイム。その中を松虫は、不倫夫を迎えに運転をした。

寝れていない体、不安な心。私が何をした。何で私が、私だけが大変な思いをしなきゃならない。アイツは送迎してもらえているぞ。まるで重役か代表取締役社長かい!

不倫されて、被害者なんすよ。こっちは‼

 

いかん。いかん。怒ってはいかん。

イライラは持病の高血圧には大敵。

そう松虫は、高血圧症なのだ。 不思議なのだ。大学時代はクラスで低い方から1位2位を争うほど、低血圧だった。 学生寮の湯船から出て、使っていたカランに戻る距離で、必ず立ち眩みをしていた。 危ないので、途中自発的にしゃがんで再び歩いたほどだ。 中高大と、学校はエスカレーター。 卒業後は家業の商売の手伝い。 変化が非常に乏しい人生だったことと関係があったのか。

 

        確かに結婚してから、血圧が上がった。

 

結婚後も実家の家業は続けていた。さらに鈴虫の家業も手伝った。当然家事もこなすわけで、一気に時間に追われた。その頃の鈴虫は、松虫の帰宅が遅い日は、夕飯を作って待っていた。 松虫の実家の家業の方が、終業が遅い。ふたりの住まいとも遠い。1ー2時間、鈴虫の帰宅が早いのだ。 とはいえ、やってもらうことに松虫は、心の負担をおおいに感じてしまう。

 

           お返ししなくては

 

名前も変わり、住まいも変わり、仕事は両方こなす。

これって、無理ですよ。けれども、やりましたね。よくやったね、感心するよ。 

鈴虫の母親が結婚の翌年、丁度1年後、くも膜下出血で倒れた。

鈴虫の父親は、お見舞いに毎日行った。 その間、店が手薄になる。

ここぞとばかりに【お返ししなくては】と働いた。

実家の仕事も区切りが悪いからと、続けている。

さらに翌年、妊娠。

 

それでも、二つの仕事をやっていたんだ。

それこそ出産前日も、鈴虫の店で松虫は立ち仕事をしていた。

       お前さん、お返しし過ぎ‼

その後実家の家業は、大好きだった父が亡くなったのを機に、出産1ヶ月前に区切りがいいこともあって、辞めている。

       しかし、育児が追加。

二人目妊娠時には、堂々、高血圧症の仲間入りをしていた。

 

 

 

閻魔大王にもなるわさ 送迎編

家出騒動のあった土曜日でも、鈴虫のイビキは大音量。平和な顔で爆睡だ。

松虫は、当然不眠。食欲減退。(木)(金)そして(土)も。頭痛、吐き気。

それでも今後の対策を、方針をと考えていた。

 

夜が明けて2018年9月23日。この日は鈴虫は出勤だ。昨日の今日なので、松虫が運転し、鈴虫を店舗まで送った。朝の渋滞。寝不足の松虫には苦行だ。

子育て中の寝不足時代を思い出す。

 

ああ、鈴虫よ。アンタ、しっかりしてくれよ。これじゃ未就学児並みに手がかかるじゃないか。寝る時間を削っての送迎だぞ。 アンタが<人の道>を外さぬよう、協力しているんだ。 感謝しろや。 腹立たしい思いを抑え、眠気と戦いながら、鈴虫を乗せて往路を、独りで復路を運転したんだっけ。

なのに後の調停や裁判の調書の中で、鈴虫はこんなことを書いてよこした。

 

     妻に送迎される【監視生活】が続き、精神的に耐えられなくなった。

 

      【はあー‼ 耐えられないのは、こっち‼】

      【監視生活が続きだとおー‼ この日だけだろが。】

      【止めてもこの日の夜、アンタ、出て行ったんだぜ。】

      【またかよ。被害者面‼】

      【弁護士もよく平気で裁判所に提出したもんだ。】

 

これだから、やりたい放題なんです。

しかし、これだけじゃ済まない。

この程度で済んでいたら、ブログなんかしていない。

鈴虫のやりたい放題はまだまだ続く。

今も続く。