夫鈴虫のやりたい放題

裏切り夫に、翻弄されています。

最後のお迎え 【2018年9月23日(土)夕刻】

何時に迎えに行けばいいの? と聞けば、なんと

      「5時半かな。」

はあ⁈ アンタ、いつも11時半頃帰るやんけ⁈

どういうことよ。 店の移動で残業やら、新装開店で残業やらは、嘘かい‼

 

この時間帯は、またしても渋滞タイム。その中を松虫は、不倫夫を迎えに運転をした。

寝れていない体、不安な心。私が何をした。何で私が、私だけが大変な思いをしなきゃならない。アイツは送迎してもらえているぞ。まるで重役か代表取締役社長かい!

不倫されて、被害者なんすよ。こっちは‼

 

いかん。いかん。怒ってはいかん。

イライラは持病の高血圧には大敵。

そう松虫は、高血圧症なのだ。 不思議なのだ。大学時代はクラスで低い方から1位2位を争うほど、低血圧だった。 学生寮の湯船から出て、使っていたカランに戻る距離で、必ず立ち眩みをしていた。 危ないので、途中自発的にしゃがんで再び歩いたほどだ。 中高大と、学校はエスカレーター。 卒業後は家業の商売の手伝い。 変化が非常に乏しい人生だったことと関係があったのか。

 

        確かに結婚してから、血圧が上がった。

 

結婚後も実家の家業は続けていた。さらに鈴虫の家業も手伝った。当然家事もこなすわけで、一気に時間に追われた。その頃の鈴虫は、松虫の帰宅が遅い日は、夕飯を作って待っていた。 松虫の実家の家業の方が、終業が遅い。ふたりの住まいとも遠い。1ー2時間、鈴虫の帰宅が早いのだ。 とはいえ、やってもらうことに松虫は、心の負担をおおいに感じてしまう。

 

           お返ししなくては

 

名前も変わり、住まいも変わり、仕事は両方こなす。

これって、無理ですよ。けれども、やりましたね。よくやったね、感心するよ。 

鈴虫の母親が結婚の翌年、丁度1年後、くも膜下出血で倒れた。

鈴虫の父親は、お見舞いに毎日行った。 その間、店が手薄になる。

ここぞとばかりに【お返ししなくては】と働いた。

実家の仕事も区切りが悪いからと、続けている。

さらに翌年、妊娠。

 

それでも、二つの仕事をやっていたんだ。

それこそ出産前日も、鈴虫の店で松虫は立ち仕事をしていた。

       お前さん、お返しし過ぎ‼

その後実家の家業は、大好きだった父が亡くなったのを機に、出産1ヶ月前に区切りがいいこともあって、辞めている。

       しかし、育児が追加。

二人目妊娠時には、堂々、高血圧症の仲間入りをしていた。